カシミヤ繊維の品質(ランク)や良質な製品の見分け方

2023/10/13

アルパカ毛(アルパカ繊維) カシミヤ

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はじめに

いくつかのカシミヤ製品の画像

冬の高級素材として有名なカシミヤ毛(繊維)。

実は、ランク分けされていることをご存知でしょうか。
こちらでは、カシミヤ繊維の品質(ランク)についてご紹介します。

また、記事の後半では、良質なカシミヤ製品の見分け方や購入方法についてもご紹介していますので、最後までお読みください。

なお、アルパカ繊維のランクについては、「アルパカ繊維の品質(ランク)について」の記事でご紹介しています。

カシミヤは色ごとによって価格が異なる

カシミヤは、個体によって毛(繊維)の色が異なります。
大きく分けて、ホワイト、グレー、ブラウンの3色に分かれます。

  • ホワイトカシミヤ
  • グレーカシミヤ
  • ブラウンカシミヤ

その中でも最も価値が高いとされているのが、ホワイトカシミヤです。
理由は単純で、脱色の必要がないので色を染めやすいからです。

カシミヤの毛は色を抜くのが難しいため、色が濃いほど染色に影響がでます。

ブラックカシミヤと呼ばれるものもありますが、こちらはほとんど市場に出ることがありません。

カシミヤ繊維のランクは繊維の太さや長さ、混入率で決まる

色の違いによって価値が変わるだけではありません。

カシミヤ繊維を1級から9級までに分類する要素があります。
それが、以下の3つです。

  • 繊維の太さ…細いほど質が高い
  • 繊維の長さ…長いほど質が高い
  • 異物混入率(ヘアー混入率)…低いほど質が高い

この中で、異物混入率(ヘアー混入率)について詳しく説明します。
カシミヤ山羊は、「ヘアー」と呼ばれる表面の長くゴワゴワした毛と、ヘアーの下に隠れいている「うぶ毛」があります。

カシミヤ山羊の毛の構造イラスト。詳細は上述。

マイナス20~30℃にもなる厳冬の地で暮らすカシミヤ山羊は、冬になると「うぶ毛」が生えてきます。
うぶ毛は春になると抜け落ちるため、これを熊手のようなものですいて採毛します。
これがカシミヤ繊維となります。

ですから、うぶ毛にヘアーが含まれると異物扱いとなります。
この割合が異物混入率です。

カシミヤ繊維について詳しく知りたい方は、「「繊維の宝石」カシミヤ素材について」の記事をご覧ください。

カシミヤ繊維の品質(ランク)

上記の基準によって、カシミヤ繊維の品質(ランク)は次のように分けられます。

ランク 繊維の太さ(約) 繊維の長さ(約) 異物混入率(約)
1級 14ミクロン前後 34mm以上 0.1%
2級 14~15ミクロン 30~34mm 0.2%
3級 16ミクロン前後 28~32mm 0.3%以下
4級 16ミクロン以下 30mm以下 0.3%以下
5級 16~17ミクロン以下 28mm以下 0.5%以上
…中略…
8~9級 17~18ミクロン 24mm以下 1%以上

ただし、上記は一般的な例を示すものです。
製造業者や専門家の間で基準は異なり、明確な統一基準に基づいたものではないことをご了承ください。

海外では、グレードA~Cと大きく分けているケースが多いです。
こちらも、特定の統一基準に基づいたものではありません。

ランク 繊維の太さ(約) 繊維の長さ(約) 品質
グレードA 14~15.5ミクロン 34~36mm 最高級品
グレードB 18~19ミクロン 34mm 高級品
グレードC 30ミクロン 28mm 一般品

カシミヤ製品は品質(ランク)がすべてではない

カシミヤの品質と、それを決定する要素についてご紹介しました。
では、カシミヤ製品を購入する際の品質は何を基準にすべきなのでしょうか。

答えは、「製造方法や製品によって変わる」です。

2つの例をご紹介します。

カシミヤ製品を作る際、すべて1級の素材を使用しても、製造技術が劣っている場合、品質の低いカシミヤ製品ができる可能性があります。
最高級の素材を使用しても、適切な製造プロセスを経ていなければ、品質が低下します。
最高の材料を適切に調理しないと、料理の価値が減少するのと同様です。

ですから、製造方法はカシミヤの品質に深くかかわります。

もう一つの例は、作る製品によって品質要件が異なることです。
直接肌に触れる衣類などではカシミヤの品質がとても重要になりますが、ラグなどの場合、ランクが低くても問題ない製品もあります。

ですから、カシミヤ製品を選ぶ際は、カシミヤの品質(ランク)がすべてではありません。

カシミヤ製品は信頼できるお店で

信頼できる衣料品店のイメージ画像

カシミヤ製品を購入するにあたって、良質なものを選び抜くコツは「信頼できるお店で購入すること」です。

カシミヤ製品に対して実直なお店であれば、素材選びに手を抜くことはありません。
必ず独自の見識に基づいた基準を設けて、それに応じた製品作りをしています。

それは、単に等級の高い品質(ランク)を選んでいるというわけではなく、品質と価格のバランスを見ながら素材の風合いをどこまで生かすのか、といったこだわりがあるということです。

そうしたお店は、お客様に選ばれるだけの信頼=ブランド力があります。
それにはお店の規模や販売する商品の価格帯は関係ありません。
可能な限りの品質や製造技術にこだわり、手触りや風合いを高めて良質な製品作りや選定に取り組んでいます。

プロではない私たちは、カシミヤ製品を触っただけで等級を当てられるのは不可能です。
ですから、信頼できるお店選びがそのままカシミヤ製品の善し悪しを決めると言っても過言ではありません。

過去には、「カシミヤ100%」と謳って販売していたものが、実は混ぜ物や偽物だった。
そんな卑劣な販売手法が何度も発生しています。

そんな被害にあわないためにも、お店選びはしっかりと行いましょう。

アルパカニットの専門店「アルパカタウン」について

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アルパカニット専門店「アルパカタウン」では、ペルー政府が公的に認めるアルパカ素材を中心に100種類以上のアルパカニット商品をご紹介しています。

アルパカは、毛の一本一本がストローのように空洞になっており、そこに暖かい空気を溜め込むことで高い保温性を発揮してくれます。

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この記事を書いた会社
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略称 I・E・I(アイ・イー・アイ)

設立年月日:昭和57年(1982年)9月1日
資本金:100,000千円
所在地:〒116-0014
    東京都荒川区東日暮里5-7-18 コスモパークビル6階

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