当ブログは2003年の10月からアルパカニット製品の販売を手掛け、年間に延べ200以上のアルパカ製品を販売する、インペリアル・エンタープライズ株式会社によるものです。魅力的なアルパカニットのアレコレを発信しております。ショッピングサイトはこちらから
アルパカに関する豆知識・トリビア
こちらの記事では、アルパカに関する豆知識・トリビアをご紹介しています。
知っていても生きていくうえで役には立ちませんが、アルパカファンにはたまらない情報ばかりです。
記事の最後には皆さまからの豆知識も募集しておりますので、アルパカに関する素敵な豆知識をお持ちの方はぜひご投稿ください。
豆知識・トリビア その1~20
1.アルパカは南米アンデスの高地にのみ生息している
アルパカの祖先は北米大陸で生まれましたが、やがて南米大陸へと移動しました。
動物園や牧場、ペットとして飼われているアルパカを除き、現在ではペルーを中心としたアンデス高地にのみ生息する固有種です。
2.アルパカの9割以上は今でも南米アンデスの高地に生息している
アルパカは世界中の動物園や牧場で人気の動物ですが、いまでも9割以上はアンデス高地に生息しています。
3.富士山よりも高い標高5,000mでも幸せに暮らせる
アルパカは暖かい体毛に覆われているため、天敵の少ない標高5,000mでも暮らすことができます。
アンデス高地は非常に寒いため農作物は育ちませんが、アルパカの餌となる乾燥した草原が広がり、アルパカの生息に適した場所です。
4.アルパカは、約5,000~6,000年前から人々と共に暮らしている
アルパカは紀元前から人々と共生していた痕跡が見つかっており、おそくとも紀元前3,000年頃には家畜化されたと考えられています。
ペルーといえばインカ帝国(1,200年頃~1,533年)が有名ですが、それが興るよりもずっと前からアルパカと人々との共生は始まっていました。
5.野生のアルパカは存在しない
現在、すべてのアルパカは牧畜化されているため、野生は存在しないと言われています。
後述しますが、アルパカは人がいないと生き延びることが難しい動物です。
アルパカは人々と共生することで、厳しいアンデスの環境下でも暮らしていけます。
6.アルパカは絶滅危惧種ではない
アルパカは全世界で300万頭以上が存在するといわれています。
以前は乱獲の危機にさらされていましたが、現在はワシントン条約などにより守られています。
7.肉は貴重なたんぱく源として、糞は燃料や肥料として活用されている
アルパカは、食用として牧畜されていません。
ただし、何らかの理由で命を落としたアルパカは、アンデス高地に暮らす人々にとって貴重なたんぱく源となっています。
また、アルパカの糞は燃料や肥料として重宝されてきました。
8.天敵よりも寒さや伝染病で死ぬことの方が多い
アンデスの過酷な環境ゆえ、寒さや伝染病で命を落とすアルパカが圧倒的に多いです。
2022年11月にも寒波によりエサとなる牧草が凍結し、500頭以上のアルパカが餓死しています。
9.アルパカはラクダと祖先が同じ
アルパカの祖先が北米大陸で生まれたのは上述の通りですが、そこからユーラシア大陸やアフリカ大陸に渡ったのがヒトコブラクダやフタコブラクダなどのラクダ科ラクダ属、南米大陸の高地へと渡ったのがアルパカを始めとするラクダ科ラマ属の動物です。
10.アルパカはラクダ科の中でも小さいほう
ラクダは大きい動物ですが、アルパカは小柄でラクダ科の中でも下から2番目の大きさです。
体高(背中までの高さ)は80~90センチ、体重は50~70キロほどで、頭頂部の高さが人間と同じくらいの位置にくるので目と目がとても合いやすいです。
11.アルパカにはワカイヤ種とスリ種が存在する
ほとんど知られていないことですが、アルパカはワカイヤ種とスリ種の2種類のタイプが存在します。
私たちがよく知るアルパカはワカイヤ種と呼ばれるもので、モコモコとした毛並みが特徴です。
12.スリ種は繊維が長く、ワカイヤ種は繊維が短い
スリ種は毛が長いため、衣類用の繊維として重宝されています。
一方、ワカイヤ種はスリ種に比べて毛が短いですが、アルパカの繊維は暖かいのでどちらにしても世界では高級素材として重宝されています。
スリ種について詳しく知りたい方は、「アルパカのスリ種について」の記事もご参照ください。
13.スリ種の繊維は非常に価値が高い
スリ種が重宝される理由の一つが、圧倒的に稀少だからです。
アルパカ全体の15%しか存在しない稀少な種であるスリ種。
かつては乱獲された過去がありましたが、現在ではペルー政府などによる厳格な管理のもとで頭数を増やしつつあります。
14.アルパカの繊維は柔らかく耐久性が高い
アルパカの繊維はシルクのような滑らかな肌ざわりをもち、耐久性が抜群に高いです。
保温性が高いのでニット製品として愛用されることが多く、毛玉ができにくく汚れや水にも強いため世界中で爆発的な人気を誇っています。
愛用者の中には、特別なお手入れがなくても10年、15年と着続ける人もいます。
15.アルパカの毛は20色以上もある
アルパカ毛の自然色は22~25色もあり、ブレンドすることで300以上の色合いを作成できます。
このため、着色する必要がなく自然環境にもやさしいと評判です。
しかし、近年は少々事情が変わり、好みの色に着色したいという要望が増えたため白い毛を持つアルパカを優先的に繁殖させるようになっており、独特な色合いのアルパカが少なくなることが危惧されています。
16.アルパカの毛は伸び続ける
アルパカは人々と共生してきた歴史があるのは前述の通りですが、その理由のひとつが毛の利用を目的とした毛刈りです。
アルパカの毛は伸び続けるため、人が刈らないと熱中症や皮膚病など健康を害する恐れがあります。
17.アルパカは1~2年に1度、毛刈りをする
したがって、アルパカは夏になる前に毛刈りを行います。
若ければ1年に1回、成獣では2年に1回ほどのペースで毛刈りを行います。
刈った毛はゴミを取り洗浄して、衣類やラグなどのテキスタイルに活用されています。
18.細い毛はベビーアルパカと呼ばれ重宝されている
アルパカの毛は細いほど品質がよいとされており、代表的なのが「ベビーアルパカ」と呼ばれる繊維です。
ベビーアルパカは、「アルパカの赤ちゃんから採取した毛」という意味ではなく、繊維の細さが23.0μ(0.023ミリ)以下のものを指します。
大人のアルパカからも全体の10%程度を採取することができます。
19.アルパカは年に1回自然繁殖し、1頭しか産まない
アルパカは一産一子で、これはラクダ科全体に見られる傾向です。
不思議なのは、北米やオーストラリアでは双子の出産例があるのに対し、生息地である南米では12,000頭もの分娩数で1例も双子分娩が記録されておらず、飼育環境の違いが影響しているのでは、との見方もあります(※)。
(※)参考:哺乳類の胚操作と畜産への応用と将来(93)|菅原 七郎(養賢堂)
20.アルパカの妊娠期間は平均342日
アルパカの妊娠期間は、1年以上に及ぶこともあります。
一説によると動物の妊娠期間は寿命と相関関係があるそうで、アルパカは動物の中でも比較的寿命は長く、大切に子供が育てられていることが分かります。
豆知識・トリビア その21~40
21.アルパカは1~3月の昼間に生まれることが多い
アルパカは、南半球では夏季にあたる1~3月の暖かいときに生まれることが多く、時間帯は早朝から昼間に多いです。
これは、気温が高く赤ちゃんが活動しやすい日中に生まれるよう自然と調整されているのではという見方があります。
22.アルパカの赤ちゃんは生後3時間で歩けるようになる
生まれたばかりの赤ちゃんは足もとがフラフラとして立ち上がることもままなりませんが、3時間もすると自分で立ち上がり母乳を飲み始めます。
夕方には、母親とともに畜舎へ移動します。
23.赤ちゃんアルパカはクリアと呼ばれる特別な存在
生まれてから親離れするまでのアルパカはスペイン語で「クリア(cría)」と呼ばれ、特別な存在として愛されています。
そのかわいらしさに、アンデスの人々は首ったけです。
あっと言う間に成長するため、クリアと呼ばれる期間はとても短いです。
24.誕生時の体重は約9kg で、離乳には4ヵ月~半年かかる
生まれたばかりのアルパカは体が細く体毛も少ないため、しばしば「枯れ木」や「ゾンビ」と形容されるほど弱々しい体格です。
体重は約9kgですが、生後半年もすれば乳離れを終え、1歳くらいでほとんどの成長が終わり、成獣になります。
25.メスは生後12~15ヵ月で繁殖可能
メスの成熟は早く、1歳頃から繁殖可能になります。
ただし、実際には体重が増える2歳頃まで繁殖はしないそうで、理由として体が大きくないうちに妊娠すると難産になりやすいからだそうです。
26.オスは2~3歳で繁殖が可能になる
オスは2~3歳で繁殖が可能になりますが、実はオスも早ければ生後1年で繁殖できます。
ただし、繁殖可能な体になるまで時間がかかるので、やはり2~3歳から繁殖を行うのが一般的です。
27.アルパカは20年も生きる
野生のアルパカは存在しませんが、飼育されているアルパカのおおよその寿命は15~20年といわれています。
最も長く生きたアルパカは、28歳と51週だったという記録もあります。
28.アルパカは3つの胃袋を持つ反芻動物
牛や羊と同じように、アルパカは3室の胃を持ちます。
反芻することで、人間では消化できない植物からたんぱく質のもとになるアミノ酸を得ることができます。
29.アルパカはトイレの場所が決まっている
群れで暮らすアルパカは、自然と同じ場所でトイレをするようになります。
これにより、伝染病など病気の蔓延を未然に防ぐ効果があるそうです。
30.しばしメス同士でトイレに行くことがある
なかでも、メスのアルパカは一緒にトイレに行くことが多いそうです。
無防備になるので集団でいる方が安全だからでしょうか。
人間と同じような行動をするのが興味深いですね。
31.アルパカはウサイン・ボルトよりも速い!?
アルパカは時速50kmで走ることができる…らしいです。
歯切れの悪いコメントですが、実際に計測した記録を見つけられませんでした。
ただ、インターネット上の情報をまとめると、どうやらウサイン・ボルトと同じくらいかそれよりも速く走れることができるようです。
32.アルパカは群れで行動する
アルパカは常に群れで行動する生き物です。
アルパカは外敵に対して有効な攻撃手段を持たないので、安全な場所に身を置きたいのかもしれません。
33.アルパカはとても社交的で優しく、好奇心旺盛
アルパカは、数百頭単位の大きな群れでもトラブルなく暮らせるほど社交的な性格です。
性格も臆病で恥ずかしがり屋さんなのに好奇心は旺盛と、矛盾した性格の持ち主です。
しかし、たいていは好奇心の方が勝るなど、見ていて飽きないところも人気の秘訣なのでしょう。
34.アルパカは嫌な思いをしない限り唾を吐かない
理由もなくアルパカが唾を吐き、噛みつくことはありません。
近寄らないで欲しいときや嫌な思いをしたときなど、唾を吐くときは必ず理由があります。
ただし、仲間同士のケンカに巻き込まれると唾を浴びることがあります。
35.アルパカは幸せになるとハミングする
ハミングというアルパカの鳴き声は、不快や不安を感じているときに多いです。
一方で、幸せを感じたときも「フーン」「フェーン」などのハミングをします。
36.危険が迫ると奇声を発する
仲間に危険を知らせるために、危険が迫ると奇声を発することがあります。
甲高い声は群れの仲間へ、警戒メッセージとして送ることができます。
37.アルパカは草を枯らさない
アルパカは犬・猫のように肉球がついているため、集団で移動しても牧草地にダメージを与えません。
また、牧草の先端しか食べないので草が再生しやすく、地球環境にもやさしい存在です。
38.アルパカは優れたセラピー動物です
海外ではアルパカによるアニマルセラピーを実施しているところがあり、自閉症やADHD(注意欠如・多動性障害)を持つ子ども、ストレスや不安をかかえる人、認知症患者、老人ホームの入居者の心を癒しているそうです。
39.アルパカは、猫と同じようにフレーメン反応を起こすことがある
トイレでニオイをかぐアルパカは、しばしば猫のようにフレーメン反応をすることがあります。
メスが発情しているかどうかや、自分や周りのフェロモン情報を得ているそうです。
40.アルパカは、顔や口の周りを触られたくない
イヌやネコと違って、アルパカは顔や口の周りを触られるのを嫌がります。
もし触れるチャンスがあるなら、首や肩、背中などをさわりましょう。
豆知識・トリビア その41~42
41.クッシュという独特な座り方をする
アルパカは、クッシュ(cush)といわれる独特な座り方をします。
猫にも「香箱座り」というリラックス姿勢がありますが、アルパカのクッシュは休んだり体を温めたり、ときにはメスがオスの求愛を受け入れた証として用いられます。
42.アルパカは、新型コロナウイルスに有効な抗体を持っている
アルパカなどラクダ科の動物が持つ抗体は、新型コロナウイルスの全変異株に対して有効であることが明らかになっています(※)。
人が持つ抗体よりも10分の1と小さいため、ウイルスと結合しやすいからと考えられています。
2023年4月現在、治療薬として開発すべく日夜研究がすすめられています。
(※)コロナ抗体、もふもふのアルパカから開発…変異株に効果高く医療用の実用に期待|読売新聞オンライン
アルパカに関する豆知識・トリビアを募集
アルパかタウンブログでは、皆さまからのアルパカに関する豆知識・トリビアを募集しています。
素敵な豆知識・トリビアをお持ちの方は、下記よりご投稿ください。
投稿いただきました内容を精査・検証して、問題ないようでしたら当ブログに順次追加していきます。
皆さまからの投稿をお待ちしております。
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