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はじめに
どんなペットでも飼育するときには適切なエサを与えることが重要です。
それは、アルパカであっても変わりありません。
アンデス山脈の高地に生息しているアルパカは、草や苔、茎といったものを食べて育ちます。
一方、生息地以外で飼われているアルパカは、青草や乾草などを与えることが一般的です。
また、アルパカの赤ちゃんは生後数カ月の間は母乳で育てられます。
この記事では、アルパカのエサについて詳しく解説します。
アルパカのエサ
アルパカに与えるエサとしてよく挙げられるものは、以下の通りです。
- 青草、干草、チモシー(イネ科の牧草)、ヘイキューブ(マメ科の牧草)など
- ニンジン、キャベツ、ブロッコリーの茎、カブ、ロメインレタス、かぼちゃ、さつまいもなど
- ベリー、バナナ、スイカ、リンゴ、ぶどう、いちご、レーズンなど
アルパカの主な食べ物は草、葉、茎、果実、種子、芽などの植物です。
エサ以外にも新鮮できれいな水や塩(鉱塩)、ペレット(濃厚飼料)なども必要です。
アルパカにエサを与えるときに注意すべき点は、その大きさです。
「【衝撃】なんで出っ歯なの? 不思議なアルパカの歯について解説」の記事でもご紹介していますが、アルパカの前歯は下あごにしか生えません。
そのため、私たち人間のように歯を使って食べ物を小さくかみ砕くことが苦手です。
なので、野菜や果物は小さく切り刻まないと窒息してしまう可能性があります。
また、エサ自体も好みがあります。
同じエサでも個体によって食べたり食べなかったりします。
アルパカの健康を維持するためには、健康的な食事を与えることが不可欠です。
必要な栄養素をバランスよく含んだ飼料を与え、有毒物質や過剰な量を避けることが大切です。
アルパカのエサとして相応しくないもの
次に挙げるものは、アルパカにとって有毒な可能性があると海外サイトでは注意喚起がされています。
- 月桂樹、ニオイヒバ、イチイ、ツゲ、ケール
- アボカド、さくらんぼ、トマト、ジャガイモ、玉ねぎ
上記以外にも、トウモロコシは栄養過多のため与えすぎには注意が必要とされています。
アルパカは草食動物なので、肉や魚を食べることはありません。
しかし、好奇心旺盛なので植えてある植物を食べてしまうことがあり、それらがアルパカに相応しくないとされているものがあります。
(※)2023年4月にも、放飼場の青草に含まれていた有毒植物を食べた一頭が亡くなっています。
アルパカは食べようと思えば、何でも食べられることができます。
なので、実際にアルパカを飼育する際には、何を食べさせるべきか専門家に相談してください。
(※)アルパカのメス“モコ”の死亡について|盛岡市動物公園 ZOOMO
アルパカの赤ちゃんは何を食べさせるのか
アルパカの赤ちゃんは、生後数ヵ月間は母乳で育てられます。
アルパカの母乳は栄養価が高く、赤ちゃんの成長に必要な栄養素が多く含まれています。
生後数ヵ月後には、アルパカの赤ちゃんは徐々に草や他の植物の食べ物に慣れるようになります。
通常、赤ちゃんは母親の近くで草や植物を食べるようになり、母親が食べたものを模倣して食べることが多いです。
赤ちゃんが離乳期に入ると、牧草や飼料などの植物性食品を与えることができますが、母乳は最も重要な栄養源であるため、親離れするまではできる限り長く授乳することが推奨されます。
どうして草ばかり食べて大きくなるのか
動物は体作りに必要な栄養素として、たんぱく質は欠かせません。
しかし、アルパカは人間と違って肉や魚を食べません。
どうして草ばかり食べて体が大きくなるのでしょうか。
アルパカは、3つの胃を持つ
「反芻」とは、口に入れた食べ物は一度胃に入れて吐き戻し、再度かみ砕いてから飲み込む行動です。
反芻することで、人間では消化できない植物からたんぱく質のもとになるアミノ酸を得ることができます。
また、アルパカは胃の中に多種多様な微生物がいます。
この微生物は、アルパカが摂取した草をエサとして大量に増殖します。
この微生物が死ぬと体内で分解されて、アミノ酸として吸収することができます。
こうして多量のアミノ酸を得ることでたんぱく質を生成し、体を大きくすることができるのです。
ちなみに、これらの仕組みは牛やキリン、鹿、ラクダなど一部の反芻動物に共通しています。
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設立年月日:昭和57年(1982年)9月1日
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